帯状疱疹ワクチン
令和7年度より帯状疱疹ワクチンの定期接種を開始します。
高齢者を対象にした帯状疱疹の定期予防接種を令和7年度より開始します。
この予防接種は強制ではありません。希望される方は、必要性や副反応についてよく理解したうえで接種してください。接種される方の接種希望の意思が確認できない場合、接種はできません。
令和7年5月より、対象者に順次お知らせを郵送いたします。
(注意)過去に接種歴のある方は助成対象外ですのでご了承ください。
帯状疱疹について
帯状疱疹とは
帯状疱疹は、水痘(みずぼうそう)と同じ、水痘帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる病気です。
初回感染では水痘(みずぼうそう)になります。
過去に水痘(みずぼうそう)にかかった時に、水痘帯状疱疹ウイルスが体の中に長期潜伏感染します。加齢や疲労により免疫が低下した際などに、潜伏していたウイルスが再活性化して「帯状疱疹」として発症します。
原因となる水痘帯状疱疹ウイルスに対して、成人の9割以上が抗体を持っていることから、既にほとんどの人が感染していると考えられ、誰もが帯状疱疹を発症するリスクがあります。
帯状疱疹の罹患率は、年齢とともに増加し、特に70歳代で発症する方が最も多いです。
帯状疱疹の症状
水ぶくれを伴う発疹(水泡)が、体の左右どちらかに、皮膚に分布している神経に沿って帯状に出現します。水泡がみられる2~3日前からかゆみや痛みを感じるようになり、1週間程度たつと水泡の多発や強い痛み、発熱、頭痛といった症状がみられることもあります。通常は3~4週間で皮膚症状が治まります。
合併症の一つに皮膚の症状が治った後にも痛みが残る「帯状疱疹後神経痛(PHN)」があります。
帯状疱疹ワクチンについて
帯状疱疹ワクチンには、生ワクチン(阪大微研:乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」)と組換えワクチン(GSK社:シングリックス)の2種類があります。
各々接種回数や方法、接種スケジュール、接種条件、効果、副反応などの特徴は異なっていますが、いずれのワクチンも、帯状疱疹やその合併症に対する予防効果が認められています。
どちらか希望するワクチンを接種できます。効果や接種対象などに違いがありますので、必ず医師にご相談ください。
生ワクチン(阪大微研) | 組換えワクチン(GSK 社) | |
接種回数(接種方法) |
1回(皮下に接種) | 2回(筋肉内に接種) |
接種スケ ジュール |
― |
通常、2か月以上の間隔を置いて2回接種 (注意)病気や治療により、免疫の機能が低下したまたは低下する可能性がある方等は、医師が早期の接種が必要と判断した場合、接種間隔を1か月まで短縮できます。 |
接種できない方 |
病気や治療によって、免疫が低下している方は接種出来ません。 |
免疫の状態に関わらず接種可能です。 |
接種に注意が必要な方 |
輸血やガンマグロブリンの注射を受けた方は治療後3か月以上、大量ガンマグロブリン療法を受けた方は治療後6か月以上置いて接種してください。 |
筋肉内に接種をするため、 血小板減少症や凝固障害を有する方、 抗凝固療法を実施されている方は 注意が必要です。 |
生ワクチン(阪大微研) | 組換えワクチン(GSK 社) | |
接種後1年時点 | 6割程度の予防効果 | 9割以上の予防効果 |
接種後5年時点 | 4割程度の予防効果 | 9割程度の予防効果 |
接種後10年時点 | ― | 7割程度の予防効果 |
実施期間
令和7年4月1日から令和8年3月31日まで
対象者
- 高石市に住民登録のある方(以下「市民」という)のうち、令和7年度中に65歳となる方
- 60歳から64歳の市民で、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害を有する方(医師の診断書または身体障害者手帳の写しが必要)
【令和7年度~令和11年度の5年間の経過措置】 - 市民で、令和7年度中に70、75、80、85、90、95、100歳となる方
(注意)100歳以上の方については、令和7年度に限り全員対象となります。
(令和7年度:令和7年4月1日から令和8年3月31日まで)
受け方
【生ワクチン】
皮下注射を1回
【組換えワクチン】
筋肉内注射を2回
通常2か月以上の間隔を置いて2回接種してください。
(注意)病気や治療により、免疫の機能が低下したまたは低下する可能性がある方等は、医師が早期の接種が必要と判断した場合、接種間隔を1か月まで短縮できます。
接種場所
市内指定医療機関(下記参照)へ直接予約してください。
令和7年度 帯状疱疹定期予防接種 実施医療機関一覧(PDFファイル:91.3KB)
入院・入所等、やむを得ない理由により市内指定医療機関での接種が困難な場合は、接種前に手続きすることで、支払った費用の一部が戻ってくる還付制度を利用できます。必ず接種前に市役所健幸増進課までご連絡ください。
持ち物
・本人確認書類(マイナンバーカード、健康保険証、運転免許証等)
・帯状疱疹予診票
(注意)定期接種で組換えワクチン2回目の方は予診票は各医療機関にありますので不要です。
・自己負担金または接種費用免除承認書
(注意)生活保護世帯の方は、接種費用免除承認書が必要となりますので、市役所社会福祉課で事前に手続きしてください。
費用
<自己負担金>
【生ワクチン】 4,500円
【組換えワクチン(1回につき)】 11,000円
・医療機関窓口でお支払いください。
・生活保護世帯の方は、市役所社会福祉課で接種費用免除承認書を受領のうえ、接種時に医療機関窓口へ提出してください。
・市内の指定医療機関以外で接種を受けた場合は、全額自己負担です。
事前手続きをされている場合は還付制度があります。
(注意)費用助成は1人につき一生涯に1回限りです。
ワクチンの副反応
ワクチンを接種後に以下のような副反応がみられることがあります。
主な副反応の 発現割合 |
生ワクチン(阪大微研) | 組換えワクチン(GSK 社) |
70% 以上 | ― | 疼痛* |
30% 以上 | 発赤* |
発赤* 筋肉痛、疲労 |
10% 以上 |
そう痒感*、熱感* 腫脹*、疼痛*、硬結* |
頭痛、腫脹* 悪寒、発熱、胃腸症状 |
1% 以上 | 発疹、倦怠感 | そう痒感*、倦怠感、その他の疼痛 |
*ワクチンを接種した部位の症状 各社の添付文書より厚労省にて作成
また、頻度は不明ですが、生ワクチンについては、アナフィラキシー、血小板減少性紫斑病、無菌性髄膜炎が、組換えワクチンについては、ショック、アナフィラキシーがみられることがあります。
接種後に気になる症状を認めた場合は、接種した医療機関へお問い合わせください。
注意事項
【接種を受ける前の注意】
- 予防接種は体調の良い時に受けましょう。
- 予診票は接種の可否を決める大切な情報です。接種を受ける本人が責任をもって正しく記入してください。
- ご高齢の方や体の不自由な方で自身での記入が困難な場合は、健康状態をよく把握されている代理の方がご記入ください。
- いずれの帯状疱疹ワクチンも、医師が特に必要と認めた場合は、他のワクチンと同時接種が可能です。ただし、生ワクチンについては、他の生ワクチンと27日以上の間隔を置いて接種してください。
【接種を受ける前に相談する必要がある方】
- 心臓疾患系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患等の基礎疾患がある方
- 予防接種で、接種後2日以内に発熱や全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある方
- 過去にけいれんを起こしたことがる方
- 過去に免疫不全の診断をされている方、近親者に先天性免疫不全症の方がいる方
- 帯状疱疹ワクチンの成分に対してアレルギーを起こすおそれのある方
- 【組換えワクチン接種希望の方】血小板が少ない方、または出血しやすい方
【接種を受けることができない方】
- 明らかな発熱のある方(通常37.5℃)
- 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな方
- 過去に帯状疱疹ワクチンの成分によってアナフィラキシーを起こしたことがある方
- 【生ワクチン接種希望の方】免疫不全の方、免疫抑制治療を受けている方
- 輸血やガンマグロブリンの注射を受けた方は治療後3か月以上、大量ガンマグロブリン療法を受けた方は治療後6か月以上置いて接種してください。
- その他、予防接種を行うことが不適当な状態にある方
長期療養特例
接種対象期間に、長期にわたり療養を必要とする病気にかかっていったために、定期接種を受けることができなかったと認められる場合、長期療養特例として定期接種を受けることができます。
詳しくは下記ページをご覧ください。
長期にわたる疾患等のため定期予防接種が受けられなかった方へ(65歳以上の方)
健康被害における救済制度
予防接種法に基づき定期接種を受けた後、重篤な健康被害が発生した場合、法律に基づき国からの救済制度を受けられます。