HPV(子宮頸がん予防)ワクチン

子宮頸がんの原因である、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を防ぐワクチンです。令和5年4月からは使用できるワクチンの種類が増えました。

 

ワクチンとの因果関係は不明ながら、接種後に持続的な痛みを訴える重篤な副反応が相次いだことから、平成25年6月より接種勧奨が差し控えられていました。最新の知見を踏まえ、国の専門家会議で議論がなされた結果、ワクチンの安全性に特段の懸念が認められないと確認され、接種の有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められたことから、令和3年11月26日より接種勧奨が再開されています。

 

接種を検討するにあたっては、厚生労働省作成のリーフレットをご覧ください。 お子さまにもわかりやすい概要版と詳しく知りたい方向けの詳細版があります。

   

対象者

小学校6年生(12歳相当)から高校1年生(16歳相当)の女子

高校1年生の年度末日までに3回完了させてください。

標準的な接種期間:中学校1年生の間

使用できるワクチンと受け方

◆2価ワクチン(サーバリックス):初回接種後、1か月後に2回目、2回目から5か月後に3回目を接種(6か月間に3回接種)  

◆4価ワクチン(ガーダシル):初回接種後、2か月後に2回目、2回目から4か月後に3回目を接種(6か月間に3回接種)

 ◆9価ワクチン(シルガード)

1回目の接種を15歳までに受ける場合、通常は6か月以上間隔をあけて2回目を接種(2回で完了)

1回目の接種を15歳を過ぎてから受ける場合、初回接種後、2か月後に2回目、2回目から4か月後に3回目を接種(6か月間に3回接種)  

(注意)原則として同じワクチンを3回接種することをお勧めしますが、サーバリックスまたはガーダシルを1回または2回すでに接種している場合、医師と相談のうえ、途中からシルガードに変更し、残りの接種を完了することも可能です。この場合公費で接種することができます。

 

接種方法

筋肉注射

 

接種場所

市内指定医療機関(下記参照)

持ち物

母子健康手帳

予診票は医療機関においています。

 

費用

無料

定期接種期間内(小学6年生から高校1年生)を過ぎると自費になります。

ただし、平成19年4月2日から平成20年4月1日生まれの方は、接種勧奨差し控えの時期があったため、令和7年3月末まで公費で接種できます。

 

接種についての注意事項

接種に必要な予診票等は接種当日、医療機関で記入してください。

接種は保護者の同伴が原則です。

やむを得ず本人のみで受ける場合は、予診票の他に同意書が必要です。同意書は医療機関にあります。同意書に保護者の署名がない場合は、本人のみでは接種できません。

 

子宮頸がんとワクチンについて

近年20歳から30歳代の若い女性に子宮頸がんが急増しています。子宮頸がんの発症の多くは、性交渉によるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因で、女性の約80%が一生に一度は感染すると言われていますが、感染は一時的で、ほとんどの場合は自然に排除されます。しかし、免疫力の低下などにより、感染した状態が長期化(数年から十数年)すると子宮頸がんを発症することがあります。  

◆HPVワクチン「サーバリックス」について

子宮頸がんから多く見つかるHPV16、18型の感染とそれによる子宮頸部異形成を予防する効果があります。

◆HPVワクチン「ガーダシル」について

子宮頸がんから多く見つかるHPV16、18型の感染とそれによる子宮頸部異形成を予防するとともに、HPV6、11型の感染とそれによる尖圭コンジローマも予防する効果があります。

◆HPVワクチン「シルガード」について

子宮頸がんから多く見つかるHPV16、18、31、33、45、52、58型の感染とそれによる子宮頸部異形成を予防するとともに、HPV6、11型の感染とそれによる尖圭コンジローマも予防する効果があります。

ワクチンの効果について

すでに今感染しているウイルスを排除したり、すでにある病変を治したりする効果はありません。ワクチンはあくまで接種後のHPV感染を予防するものです。また、3回接種することにより十分な予防効果が得られるため、きちんと最後まで接種することが重要です。(ただし、15歳未満のシルガードは2回接種で完了)

ワクチンを接種した場合でも、全ての子宮頸がんを予防することはできません。市では、20歳以上の方を対象とした子宮頸がん検診を実施しています。子宮頸がんを早期に発見するためにも、20歳になったら定期的に子宮頸がん検診を受診しましょう。 

 

ワクチンの副反応について

ワクチンを接種した後は、注射した部位が痛くなったり、赤い発疹が出たり、腫れたりすることがあります。全身的な副反応としては、疲労感や頭痛、吐き気や嘔吐、下痢、腹痛といった症状がみられることがあります。重い副反応としてはショックやアナフィラキシー様症状を含むアレルギー反応や、血管迷走神経反射による失神などがごくまれに報告されています。接種後1週間は副反応の出現に注意してください。強い痛みが長く続く場合など、気になる症状があるときは接種医に相談してください。  

 

接種を受けることができない人

1:明らかに発熱のある人(通常37.5度以上)

2:重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな人

3:子宮頸がん予防ワクチンによってアナフィラキシーをおこしたことがある人

※アナフィラキシーとは、通常接種後30分以内に起こる強いアレルギー反応のことです。発汗、全身のじんましん、吐き気、嘔吐、息が苦しいなどの症状に続き血圧が下がっていく激しい全身反応です。

4:けいれんをおこして3か月経過していない人

5:妊娠中の人

6:その他、医師が不適当な状態と判断した人

 

接種を受ける前に医師と相談しなくてはいけない人

1:血小板が少ない人や出血しやすい人

2:心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害などの基礎疾患がある人

3:過去に予防接種で2日以内に発熱のあった人

4:過去にけいれん(ひきつけ)をおこしたことがある人

5:過去に免疫状態の異常を指摘されたことのある人、もしくは近親者に先天性免疫不全症の方がいる人

6:現在授乳中の人

 

 

接種を受けた後の注意

1:接種を受けた後30分間は、安静にして接種医療機関と連絡が取れるようにしてください。

2:接種後1週間は副反応の出現に注意してください。

3:接種後は接種部位を清潔にしてください。

4:接種当日の入浴は差し支えありませんが、注射した部位をこすらないようにしてください。

5:接種当日の過度な運動は避けてください。

6:新型コロナワクチンと同時に接種することはできません。同じ時期に接種を希望される場合は、どちらかのワクチンを打ってから2週間の接種間隔をあけていただく必要があります。

7:高熱・けいれん・意識不明などの異常な症状が出た時は、すぐに医師の診察を受けてください。なお、医師の診察を受けた場合は必ず地域包括ケア推進課ご連絡ください。

 

接種機会を逃した方への対応について

積極的接種勧奨差し控えの間に接種の機会を逃した、平成9年4月2日から平成19年4月1日生まれの方は、従来の定期接種の年齢を超えて接種できます。  (令和7年3月末まで)

詳細は下記をご確認ください。

 

この記事に関するお問い合わせ先

保健福祉部 地域包括ケア推進課 保健予防係
〒592-8585
大阪府高石市加茂4丁目1番1号
電話:072-267-1160 ファックス番号:072-265-3100

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